「うちの子は運動が苦手だから、習い事は難しいかもしれない」体育や運動会のたびに、そう感じている保護者の方は少なくありません。

大切なのは人気の種目を選ぶことではなく、お子さんの「苦手」がどのタイプかを先に見分けることです。経験が足りていないだけなのか、体の動かし方そのものにつまずいているのか、痛みがあるのかで、最初の一歩は変わります。

「運動が苦手」は3つのタイプに分けると、選ぶ習い事が変わる

タイプA|経験量が足りていないだけの「未経験型」

もっとも多いのがこのタイプです。

スポーツ庁の令和7年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」では、1週間の総運動時間が420分以上の児童生徒の割合は小中学校の男女ともに減少傾向、60分未満の割合は増加傾向にあり、運動時間が長い児童生徒ほど体力合計点が高くなる傾向も示されました。

「できないから動かない」のではなく「動く機会が少ないから伸びていない」という順序であることが多く、経験を積むうちに苦手さは薄れます。まずは動く時間そのものを確保できる場を選びましょう。

参考:スポーツ庁「令和7年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」

タイプB|体の動かし方そのものにつまずく「協調運動型」

なわ跳びが何度教えてもできない、ボールをキャッチする手のタイミングが極端にずれる、ボタンや箸の扱いにも苦労している。

こうした様子が重なる場合は、発達性協調運動症(DCD)の可能性を考える余地があります。

厚生労働省のDCD支援マニュアルは「運動の不器用さとは、協調運動を指すものであり、スポーツで取り上げるような『力強さ』『持久力』『瞬発力』を指すものではない」と説明し、見分ける鍵として「運動する場面や経験が十分にあっても、苦手さがなくならないこと」を挙げています。5〜11歳の子どもの5〜6%に見られると報告されています。

出典:厚生労働省「DCD支援マニュアル」

タイプC|痛みや成長期の変化が背景にある「身体トラブル型」

「走ると膝が痛い」という訴えがあるなら、習い事を探す前に整形外科の受診が先です。成長期に多いオスグッド病は、日本臨床整形外科学会によると発症は概ね10〜14歳で、膝蓋骨の下方にある脛骨結節に痛みと腫れが生じます。

初期はスポーツ活動の一部制限で対応できますが、進行すると局所の安静が必要になり、装具療法や手術に至ることもあります。放置すると疼痛が成長終了後にも残ることがあるとされ、我慢して続ける選択は避けたいところです。

参考:日本臨床整形外科学会「オスグッド病」

タイプ別|見分け方と最初に取るべき行動

タイプ当てはまりやすい様子最初に取るべき行動 
A 未経験型運動の機会が少ない/やれば少しずつできる動く時間を確保できる習い事を試す
B 協調運動型経験しても苦手さが残る/手先も苦労する発達相談を経てから習い事を選ぶ
C 身体トラブル型特定の部位を痛がる/運動後に痛む整形外科で運動の可否と範囲を確認

運動が苦手な子の習い事を選ぶ3つの基準

タイプが見えたら次は教室選びです。運動が苦手な子の場合、「どの種目か」よりも「どういう関わり方をしてくれる場か」が継続を左右します。

基準1|「うまい・へた」で評価されない場か

上達の速さで比べられる環境は、運動が苦手な子にとってもっとも負荷の高い場所です。

厚生労働省のDCD支援マニュアルは「失敗や苦痛を感じながらではなく、運動の不器用さがあっても子どもに『楽しい』『できた』と実感してもらいながら支援することが基本」だとしたうえで、障害への無理解が叱責や過剰な反復練習につながり、不登校等に発展する恐れがあると警告しています。

体験レッスンでは、評価の軸が「他人との比較」ではなく「前回の自分との比較」に置かれているかを見てください。

基準2|できることが細かく刻まれているか

同マニュアルは課題の工夫としてスモールステップの考え方を挙げ、「出来ない運動を繰り返し練習させるのではなく、出来る運動を通して徐々に次のステップに段階付けしていくことが重要」だと述べています。

なわ跳びの例では「出来ない跳び方を繰り返し練習させて出来るのを待つことは決してせず、出来る跳び方で練習することが原則」とも明記されています。見学では、全員に同じ課題を一斉にやらせているか、一人ひとりの段階に合わせているかを確認しましょう。

基準3|本人が「できた」を自覚できる仕組みがあるか

前述のマニュアルは、大人の関わりとして「良いと思ったらすかさず褒める」「効果的なヒントを与える。かつ、ヒントは徐々に減らしていく」「スモールステップで目標につなぐ」を挙げています。

スポーツ庁の調査でも、「運動やスポーツが好き」な児童生徒は「体育・保健体育の授業が楽しい」と回答した割合が高く、運動時間も長くなる傾向が報告されました。好きになることが先で、運動量はあとからついてきます。級や帯、発表会など進み具合が本人に見える教室は有利です。

運動が苦手な子におすすめの習い事5選

3つの基準を満たしやすい習い事を5つ紹介します。運動系にこだわる必要はありませんが、体を動かすこと自体を嫌いにさせない観点では、体格差や勝敗が結果に直結しにくい種目から入るのが現実的です。

1. 水泳|浮力で体を支えるため、体格差・体力差が表に出にくい

水中では浮力が働くため、地上での走力や瞬発力の差がそのまま結果に出にくく、転倒や衝突のリスクも低い種目です。

多くのスクールが級別の進級制度を採用し、顔つけ、けのび、バタ足といった単位で段階が細かく刻まれています。基準2のスモールステップと相性がよく、進級テストで「できた」が可視化される点も基準3を満たします。ただし水への恐怖心が強い場合は、その克服が最初の課題になります。

2. 体操教室|できない動きを分解して段階的に練習できる

マット運動、跳び箱、鉄棒は、学校体育でつまずきやすい種目そのものです。体操教室では補助具や補助付きで動きを分解して練習できるため、学校で「できない」と感じている動きを安全な環境で個別に練習し直せます。

授業と直結しているぶん効果が本人にも見えますが、同じ理由から苦手意識が強い時期には負荷が高く感じられることもあります。少人数か段階別のクラス分けがあるかを確認しましょう。

3. ダンス|勝敗ではなく音楽と表現で評価される

ダンスは速さや強さを競う競技ではなく、音楽に合わせて動きをそろえたり表現したりする活動です。前述のDCD支援マニュアルが示すとおり協調運動は「力強さ」「持久力」「瞬発力」とは別のものであり、走るのが遅いことが上達を妨げる直接の理由にはなりません。

音を聞いて手足を動かす活動そのものが協調運動の練習にもなります。リズムに乗るのが苦手な場合は、子供のリズム感がない原因と家庭トレーニングもご覧ください。

4. 武道|個人の型を積み上げる競技で、他人と直接比べられにくい

空手や柔道、剣道などの武道は、組手や試合の前に型や基本動作の反復が置かれています。まず自分の動きを整えるところから始まるため、勝敗にさらされるまでに猶予があります。

級位・段位という進級制度があり、何ができれば次に進めるかが本人にも見えるのが利点です。礼法を重んじる文化があるため、できない子をからかう空気も生まれにくいでしょう。ただし道場ごとに競技志向の強さは異なるため、見学時に確認してください。

5. 総合型地域スポーツクラブ|多種目を自分のペースで試せる

意外と知られていないのが、地域にある総合型地域スポーツクラブという選択肢です。スポーツ庁は、子供から高齢者まで(多世代)、様々なスポーツを愛好する人々が(多種目)、それぞれの志向・レベルに合わせて参加できる(多志向)という特性を持ち、地域住民により自主的・主体的に運営されるクラブと説明しています。

合わなければ種目を変えられる柔軟さがあり、自治体のスポーツ担当課などで探せます。

同じ種目でも「教室の型」で合う・合わないが決まる

同じ水泳でも同じダンスでも、運営や指導のしかたによって子どもが受ける負荷は変わります。教室を3つの軸で整理します。

運営組織の型|民間営利スクールと総合型地域スポーツクラブ

民間の営利スクールは、カリキュラムが体系化され、設備や振替などの利便性に優れたケースが多い一方、成果や競争が前面に出やすく、途中解約の条件など独自の契約上の制約を受けることもあります。

総合型地域スポーツクラブは利益を第一目的としないため個人のペースで参加しやすい反面、住民の主体的な運営に支えられている分、指導者の専門性や運営体制に地域差が生じやすくなります。どちらが優れているかではなく、何を優先するかで選ぶのが正しい向き合い方です。

指導アプローチの型|単一競技特化型と総合運動型

単一競技特化型は、一つの種目を段階的に極めていく構造のため、明確な成功体験と専門的なスキルを獲得しやすい形です。反面、特定の動作に偏りやすく、その競技特有の壁にぶつかったときに挫折しやすい面もあります。

総合運動型は多様な動きを通じて基礎的な身体操作能力を幅広く養う形で、入口としては無理がありませんが、成果が目に見えにくく成長を実感しづらいことがあります。姿勢や体の軸から整えたい場合は、子供の体幹を鍛える習い事の選び方もご参照ください。

クラス編成の型|集団指導と個別指導

集団指導は、他の子との関わりを通じて協調性やルールが身につき、上手な子の動きを手本にできる利点がありますが、進行が一律になりやすく比較によって劣等感を抱きやすい面があります。

個別指導はスモールステップで柔軟にカリキュラムを組める一方、集団のなかで人と関わる経験は得にくくなります。人前に出るのが苦手なお子さんの場合は、人見知りの子どもに合う習い事の選び方も参考になります。

教室の型|構造上のメリットとデメリット

分類メリットデメリット 
運営組織民間営利スクール体系化されたカリキュラム・設備・利便性競争原理/独自の契約制約
運営組織総合型地域クラブ多種目・多志向で自分のペースに合う専門性や運営体制に地域差
指導方針単一競技特化型明確な成功体験と専門スキル動きが偏る/壁で挫折しやすい
指導方針総合運動型基礎的な身体操作をバランスよく育てる成果が数字として見えにくい
クラス編成集団指導協調性が育つ/他者を手本にできる一律進行/比較で劣等感
クラス編成個別指導特性に合わせた柔軟なスモールステップ集団での対人経験が得にくい

「できた」を積み上げる場としてのLOICX☆チアダンススクール

ここまでの3つの基準比較されない評価、細かく刻まれた段階、本人に見える「できた」を満たす選択肢の一つが、チアダンスです。

全国70校以上に展開し、これまで累計10,000人以上が学んできたLOICX☆チアダンススクールでは、本場アメリカのチアダンスを子ども向けにアレンジし、楽しく踊ることができます! 

・本場の音楽&振り付けを使用!
海外のトップチアチームが実際に使う楽曲や振り付けを取り入れ、まるでプロのチアリーダーになった気分でレッスンが可能!

・イベント盛りだくさん!全国の仲間とつながろう
スポーツイベントや発表会など、子どもたちが輝ける場がたくさん!全国展開だから、他の教室の仲間とも出会い、一緒に成長できるのが魅力です。

クラスは、初心者が楽しく踊るENJOYクラスから、ジャンプ・キック・ターンといった動きを一つずつ丁寧に磨くテクニッククラス、全国大会を目指すアスリートクラスまで段階的に用意されています。

これらの動きは、いずれも空中や回転の中で体の軸を保つ必要があり、まさに姿勢を支える体幹を使いながら習得していきます。

 まずは体験レッスンから

「チアダンスに興味があるけど、できるかな?」というお子さんも大丈夫!無料体験レッスンがあるので、ぜひ一度試してみてください♪